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【2026年最新】相続税の申告期限はいつまで?必要書類や10ヶ月のタイムスケジュールを税理士が解説

亡くなった方の財産(小規模宅地等の特例などを適用する前の課税価格)の合計額が、遺産に係る「基礎控除額」を超える場合で、実際に納付すべき税額がある相続人や受遺者は、税務署へ相続税の申告書を提出しなければなりません。


相続税の申告は、期限を過ぎてしまうとペナルティ(加算税や延滞税)が科されるだけでなく、大きな節税特例が使えなくなってしまうリスクもあります。今回は、相続税申告の基本ルールと、知っておくべき手続きのタイムスケジュールについて分かりやすく解説します。


 

目次

1. 相続税申告の対象となる人(基礎控除の基準)

相続が発生したからといって、必ずすべての人が相続税の申告をしなければならないわけではありません。相続財産の時価が、法律で定められた「基礎控除額」を下回る場合は、相続税はかからず、申告の必要もありません。

基礎控除額の計算式
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

法定相続人(財産を受け継ぐ権利がある人)は、民法によって以下のように順位が定められています。配偶者は常に相続人となり、それ以外の親族は最上位の順位にいる方のみが対象となります。
第1順位: 被相続人の子供(子供が先に亡くなっている場合は、孫やひ孫)
第2順位: 被相続人の父母(父母が先に亡くなっている場合は、祖父母)
第3順位: 被相続人の兄弟姉妹(兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、甥・姪)

法定相続人を正しく確定させるためには、亡くなった方の「生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本」をすべて集めて調査する必要があります。まずはこの戸籍の収集からスタートします。

2. 相続税の申告書の提出期限

相続税の申告書は、「相続の開始があったことを知った日(原則として被相続人が亡くなった日)の翌日から10ヶ月以内」に提出しなければなりません。
例えば、1月15日に亡くなったことを知った場合、申告および納税の期限は同じ年の「11月15日」となります。もし期限の日が土曜日・日曜日・祝日などの休日にあたる時は、その休日の翌日が期限となります。
※なお、申告義務がある人が提出期限内に「納税管理人届出書」を提出せずに日本国外へ出国(海外へ移住など)する場合は、その出国の日までに申告書を提出しなければならないルールがあります。

◆ 「相続の開始を知った日」が特殊になるケース
原則は「亡くなった日」ですが、以下のような特殊なケースでは「知った日」の基準が異なります。
・ 失踪宣告を受けた場合: 失踪宣告に関する審判の確定を知った日
・ 認知や廃除の裁判があった場合: その裁判の確定を知った日
・ お腹の中に胎児がいた場合: 法定代理人が、その胎児が生まれたことを知った日
・ 幼児などで物事の判断ができない場合: 法定代理人(親権者や後見人)が、相続開始を知った日
・ 条件付きの遺贈(遺言による譲渡)の場合: その条件が成就(達成)した日

3. 【2026年最新版】相続発生から申告までのタイムスケジュール

身内が亡くなってから10ヶ月の期限までに必要な手続きの全体像です。近年の法改正による重要な変更点も含めて確認しておきましょう。

① 亡くなった直後(7日以内)
・ 死亡届の提出: 死亡の事実を知った日から7日以内に市区町村役場へ提出します。
・ 通夜・葬儀: かかった葬儀費用の領収書やメモ(お布施など)は、相続税を計算する際に財産から差し引くことができるため、漏れなく整理・保管しておきます。

② 3ヶ月以内(重要な判断の期限)
・ 遺言書の有無の確認: 自筆の遺言書が見つかった場合は、開封せずに家庭裁判所で「検認」の手続きを受けます。
※【最新の注意点】法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を利用していた遺言書については、家庭裁判所での検認手続きが不要になり、よりスムーズに手続きが進められるようになっています。
・ 相続人の確定: 戸籍謄本を収集し、正確な法定相続人を確定させます。
・ 相続放棄または限定承認: 借金などのマイナス財産が多く、相続を一切引き継がない(放棄する)場合は、原則として3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きをする必要があります。

③ 4ヶ月以内
・ 亡くなった方の確定申告(準確定申告): 亡くなった方に一定の所得があった場合、その年の1月1日から死亡した日までの所得を計算し、4ヶ月以内に代わりに確定申告と納税を行います。

④ 10ヶ月以内(最終期限)
・ 相続財産の確定・評価: すべての預貯金や不動産、有価証券などを洗い出し、相続税法に基づいた評価額を算出します。
・ 遺産分割協議書の作成: 相続人全員で「誰がどの財産をどれだけもらうか」を話し合って合意し、全員の実印と印鑑証明書を添えて遺産分割協議書を作成します。
・ 相続税の申告・納税: 財産が基礎控除を超える場合、亡くなった方の住所地を管轄する税務署へ申告書を提出し、税金を納付します。

⑤なるべく早めに
・ 財産の名義変更手続き: 不動産の登記変更、預貯金の解約や名義変更などを行います。
※【非常に重要な法改正】2024年4月より「相続登記(不動産の名義変更)が義務化」されました。正当な理由なく相続から3年以内に名義変更を行わない場合、過料(ペナルティ)の対象となりますので、売却予定のない土地であっても必ず手続きを行いましょう。

4. 提出期限までに遺産が「未分割」の場合はどうする?

親族間で話し合いがまとまらず、10ヶ月の期限までに誰がどの財産をもらうか決まらない場合であっても、相続税の申告期限を延ばすことはできません。
この場合は、いったん「民法で定められた割合(法定相続分)で全員が財産をもらった」と仮定して、期限内に申告と納税を済ませる必要があります。
その際、「配偶者の税額軽減(1億6,000万円まで無税)」や「小規模宅地等の特例(実家の土地の8割減税)」といった大幅な節税特例は、未分割の状態では適用できないため、一度高い税金を支払わなければなりません。
ただし、申告時に「申告期限後3年以内の分割見込書」を一緒に提出しておけば、期限後3年以内に遺産分割がまとまった際、後から特例を適用して、支払いすぎた税金を返してもらう手続き(更正の請求)を行うことができます。
※更正の請求は、遺産分割が確定した日の翌日から「4ヶ月以内」に行う必要がありますので、期限を過ぎないよう注意が必要です。

5. 相続税の申告義務の承継(申告前に次の相続が起きた場合)

相続税の申告書を提出しなければならない人(相続人)が、申告書を提出する前に亡くなってしまった場合、その義務は次の相続人へと引き継がれます。
この場合、新たに引き継いだ相続人が、亡くなった相続人に代わって期限内に申告書を提出することになります。その際には「納税義務等の承継に係る明細書(兼相続人の代表者指定届出書)」を添付します。

6. 相続税の申告書の提出先

相続税の申告書は、「亡くなった方(被相続人)の死亡時における住所地」を所轄する税務署へ提出します。
財産をもらう相続人側の住所地ではない点に注意が必要です。例えば、相続人たちが東京や大阪にバラバラに住んでいても、亡くなった親の自宅が埼玉県所沢市であれば、所沢税務署に申告書を提出することになります。複数の相続人がいる場合は、全員連名で共同の申告書を提出するのが一般的ですが、各相続人が別々に提出することも可能です。

まとめ:10ヶ月はあっという間です。お早めにご相談を

相続税の申告手続きは、戸籍の収集から財産の評価、遺産分割の話し合いまで、非常に多くのステップをこなす必要があります。特に不動産の評価や、特例が使えるかどうかの判断は専門知識が不可欠であり、ご家族だけで進めると、あっという間に10ヶ月の期限が迫ってしまいます。
2024年の相続登記義務化など、時代に合わせた法的な対応も求められますので、少しでも不安がある場合は、できるだけ早い段階で相続専門の税理士へ相談されることを強くお勧めします。

所沢での相続税申告・戸籍の調査は「税理士法人 阿部会計」へ
身内を亡くされたばかりの時期に、複雑な税金の計算や多くの書類集めを行うのは、精神的にも時間的にも大きな負担となります。
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