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【2026年最新】相続税の「配偶者の税額軽減」とは?1億6,000万無税の要件と二次相続の落とし穴

配偶者に対しては、被相続人が亡くなった後における生活保障や、これまで共に財産を築き上げてきた貢献度などを考慮して、納付する相続税を大幅に軽減する制度(税額控除)が設けられています。


この制度を活用することで、実際に納付する相続税額をゼロ、あるいは大幅に減少させることが可能です。しかし、分け方を一歩間違えると将来大きなペナルティや損を被るリスクもあります。相続の発生前後を問わず、制度の正しい内容と注意点を確認しておきましょう。

目次

1. 配偶者の相続税額軽減の計算方法

配偶者の税額軽減(配偶者控除)とは、亡くなった方の配偶者が実際に取得した正味の遺産額が、以下の金額の「いずれか多い金額」までであれば、配偶者には相続税が一切かからなくなる制度です。
つまり、遺産総額がどれほど多額であっても、配偶者が法定相続分通りに相続する、あるいは1億6,000万円以下に収まる相続であれば、配偶者自身の納税額は「0円」になります。
なお、ここでいう「配偶者が実際に取得した財産」には、以下のものが含まれます。

・ 申告期限内に遺産分割(一部分割を含む)により取得した財産
・ 単独相続(配偶者以外に相続人がいない場合)によって取得した財産
・ 遺言(特定遺贈など)によって取得した財産
・ 相続や遺贈によって取得したとみなされる財産(死亡保険金など)
・ 相続開始前「7年以内」の生前贈与財産(※法改正により従来の3年から延長)

注意:期限までに「未分割」の財産は対象外
この特例は、配偶者が「実際に取得した財産」をベースに計算します。そのため、相続税の申告期限(亡くなってから10ヶ月以内)までに誰がもらうか決まっていない「未分割」の財産については、原則としてこの税額軽減を使うことができません。

2. 【税理士の視点】「とりあえず配偶者に全額」が危険な理由(二次相続の落とし穴)

「1億6,000万円まで無税になるなら、今回はすべて配偶者(母)が相続しておけば安心だ」と考えがちですが、ここに大きな落とし穴があります。
それが「二次相続(次の相続)」の問題です。
近い将来、その配偶者(母)が亡くなった時、今度は子供たちが財産を引き継ぐことになります。その際には、以下のような理由から、1回目(一次相続)よりも遥かに高い相続税がかかるケースが多々あります。

・ 配偶者の税額軽減(1億6,000万円の枠)がもう使えない
・ 法定相続人の数が1人減るため、基礎控除額が下がる
・ 父親の財産と母親の元々の財産が合算され、税率が跳ね上がる

一時的な目先の税金だけでなく、「一次相続と二次相続を通算して、家族全体で最も税金が安くなるバランス」を事前に税理士へシミュレーションしてもらうことが、賢い相続の鉄則です。

3. 申告期限において遺産が「未分割」の場合の手続き

どうしても話し合いがまとまらず、申告期限(10ヶ月)までに遺産分割が間に合わない場合は、いったん法律で定められた割合(法定相続分)で財産をもらったと仮定して、税額軽減を適用しないまま(高い税金を支払って)期限内に申告をします。
ただし、その申告の際に以下の手続きをしておくことで、後から税金を取り戻すことができます。

① 「申告期限後3年以内の分割見込書」の添付
相続税の申告書にこの書類を添付して提出しておきます。これにより、申告期限から3年以内に遺産分割が確定すれば、後から配偶者の税額軽減を適用し、支払いすぎた税金の還付を請求できるようになります。

② 3年を過ぎても決まらない場合の「承認申請書」
万が一、裁判(調停)などが長引き3年以内にも分割ができない場合は、3年を経過する日の翌日から2ヶ月以内までに「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を税務署長に提出します。これが承認されれば、裁判などが決着した後に特例を適用させることができます。

※これらの届出を忘れてしまうと、後から遺産が決まっても税金が1円も戻ってこなくなりますので、絶対に忘れてはならない実務手続きです。

4. 申告期限後に分割が確定した際の手続き(更正の請求)

上記の手続きを経て、無事に遺産分割が確定した際には、税務署に対して「税金を返し進めてください」という手続き(更正の請求)を行います。
更正の請求ができる期限は、それぞれ以下の通り厳格に定められています。

・ 申告期限後3年以内に遺産分割が確定した場合
遺産分割が確定した日の翌日から4ヶ月以内

・ やむを得ない事情で税務署長の承認を受けていた場合
その事情がなくなった日(判決確定の日など)の翌日から4ヶ月以内

5. 配偶者の税額軽減を受けるための添付書類

この特例の適用を受けるためには、相続税の申告書(または更正の請求書)に、以下の書類を添付して提出する必要があります。
・ 亡くなった方のすべての相続人を明らかにする戸籍謄本(または法定相続情報一覧図の写し)
・ 配偶者が財産を取得したことが分かる書類(遺言書の写し、または遺産分割協議書の写し)
・ 相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書に押印したもの)

所沢での相続税申告・二次相続のシミュレーションは「税理士法人 阿部会計」へ
配偶者の税額軽減は、非常に大きな節税効果がある反面、将来の「二次相続」まで見据えた高度なシミュレーションと、期限内の確実な書類手続きが求められます。

当事務所では、相続税専門の女性税理士が、目先の相続税だけでなく、将来のご家族の負担までをトータルで考慮した、最も有利な遺産分割のバランスをご提案いたします。「手続きに間に合わないかもしれない」「二次相続が心配」という方は、ぜひお気軽に当事務所の初回無料相談をご利用ください。

配偶者の税額軽減・二次相続のご相談はこちら
お電話でのご相談:04-2925-2181(平日 9:00〜17:00)

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