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相続税の申告

申告

課税価格(小規模宅地等の特例等を適用しない場合における課税価格)の合計額が、遺産に係る基礎控除額(3000万円+600万円×法定相続人の人数)を超える場合に、納付すべき相続税額がある相続人又は受遺者(配偶者の税額軽減前の適用前に税額が算出される相続人を含む)は相続税の申告書を提出しなければなりません。

そこで、今回は相続税の申告について、確認しておきましょう。

 

目次

相続税申告の対象となる人

相続人

 相続が発生した場合、必ずすべての相続人(財産を受け継ぐ権利を有した人)が相続税の申告手続きが必要な訳ではありません。
 相続財産の時価が基礎控除額を下回る場合は、相続税はかからず、申告の必要もありません。
 相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数
 
 法定相続人とは、民法で定められた相続人のことをいいます。
 配偶者は常に相続人となり、配偶者以外は被相続人(亡くなった人)との関係に応じた遺産相続順位が定められています。
 ・第1順位
  被相続人の子ども。子どもが先に亡くなっている場合は直系卑属(孫・曾孫)
 ・第2順位
  被相続人の父母。父母が先に亡くなっている場合は直系尊属(祖父母・曾祖父母)
 ・第3順位
  被相続人の兄弟姉妹。兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は甥・姪

 上位順位の者が死亡や相続放棄等をしない限り、下位順位の者に相続権はありません。
 法定相続人を確定させるためには、被相続人の「生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本」が必要になりますので、まずは戸籍の調査から始めましょう。

相続税の申告書の提出期限

提出期限

 相続税の申告書は、その相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に提出しなければなりません。
 相続の開始を知った日が令和元年4月1日であれば、相続税の申告書の提出期限は令和2年2月1日、また、相続の開始を知った日が令和元年4月30日であれば、相続税の申告書の提出期限は令和2年2月末日となります。
 なお、申告期限の日が土曜日・日曜日・祝日等の休日にあたる時は、休日の翌日が申告期限となります。
 また、相続税の申告書を提出すべき者が、提出期限内に「納税管理人届出書」を提出せずに日本に住所を有しないこととなる時は、その出国の日までに申告書を提出しなければなりません。
 ただし、出国の日までに「納税管理人届出書」を提出した場合は、他の相続人と同様の提出期限となります。

相続の開始があったことを知った日の意義

知った日

 相続開始があったことを知った日は、下記の通りです。

・失踪宣告を受け死亡したものとみなされた者の相続人又は受遺者
 失踪宣告に関する審判の確定があったことを知った日

・失踪宣告により死亡したものとみなされた日が相続開始前であることにより相続人となった者
 失踪宣告に関する審判の確定があったことを知った日

・失踪宣告の取消しがあったことにより相続開始後において相続人となった者
 失踪宣告の取消しに関する審判の確定があったことを知った日

・認知に関する裁判又は相続人の廃除の取り消しに関する裁判の確定により相続開始後において相続人となった者
 その裁判の確定を知った日

・相続人の廃除に関する裁判の確定により相続開始後において相続人になった者
 その裁判の確定を知った日

・相続について既に生まれたものとみなされる胎児
 法定代理人がその胎児が生まれたことを知った日

・相続開始に事実を知ることのできる弁識能力がない幼児等
 法定代理人がその相続の開始のあったことを知った日(相続開始の時に法定代理人がいない時は、後見人が選定された日)

・遺贈(被相続人から相続人に対する遺贈を除く)によって財産を取得した者
 当該遺贈があったことを知った日

・停止条件付の遺贈によって財産を取得した者
 当該条件が成就した日
 なお、停止条件付遺贈とは、本来であれば、遺言書は被相続人に死亡時点で効果が生じますが、条件として記載された内容が成就するまでの間、その遺言の効果を停止させる遺贈をいいます。

相続税申告までのタイムスケジュール

スケジュール

 相続期限までの間に必要な手続きのイメージは下記の通りです。
1.本人死亡(相続の開始)
2.7日以内
 ・死亡届の提出
  死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡地または死亡者の本籍地、届出人の所在地のいずれかの市区町村に提出
 ・通夜・葬儀・初七日法要
  通夜・葬式費用の領収証の整理・保管(相続税の申告に必要)
3.3ヶ月以内
 ・遺言書の有無の確認
  「公正証書遺言」ではない遺言書(自筆証書遺言)ならば、開封前に家庭裁判所での検認手続が必要
 ・相続人の確認
  被相続人・相続人の戸籍謄本を取得し、相続人を確定
 ・相続の放棄や限定承認の選択
  原則として、相続の開始から3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きをします。
  相続放棄とは、借金を含めた財産の一切を相続しないこと、限定承認とは、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐことを言います。
4.4ヶ月以内
 ・被相続人の所得税の申告・納付(準確定申告)
  前年の所得を確定申告しないで死亡した場合は、その前年の所得を、年の途中で死亡した場合は、その年の初めから死亡の日までの所得を申告します。
5.10ヶ月以内
 ・相続財産の確定
  相続財産を確定し、評価額を算出します。
 ・遺産分割協議書の作成
  相続人全員の実印と印鑑証明書が必要になります。
 ・相続財産の名義変更手続き
  預貯金の解約手続き、不動産・株式などの名義変更手続きを行います。
 ・相続税の申告・納税
  相続税の課税価格が基礎控除額を上回る場合は、被相続人の住所地の税務署に申告を行い、納税します。

相続税の申告書の提出期限までに遺産が未分割の場合

未分割

 相続税の申告は、相続財産が分割されていない場合であっても上記の期限までにしなければなりません。
 そのため、相続財産の分割協議が成立していないときは、各相続人等が民法に規定する相続分又は包括遺贈の割合によって財産を取得したものとみなして相続税額の計算をし、申告及び納税をすることとなります。
 この場合、相続税の特例である「小規模宅地等についての相続税の課税価格計算の特例」「配偶者に対する相続税額の軽減の特例」が適用できない申告となります。
 また、民法に規定する相続分又は包括遺贈の割合で申告した後に財産の分割が行われ、その分割に基づき計算した税額と申告した税額とが異なる時は、実際に分割した財産の価格に基づき、修正申告又は更正の請求をすることができます。
 初めに申告した税額よりも実際の分割に基づく税額が多い場合は修正申告、少ない場合は更正の請求をすることとなります。
 ただし、修正申告と異なり、更正の請求ができるのは、分割があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内となります。
 なお、相続税の申告書と一緒に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出した場合は、修正申告又は更正の請求において上記の相続税の特例を適用することができます。

相続税の申告義務の承継

申告義務の承継

 相続税の申告書を提出しなければならない者が、その申告書の提出期限前にその申告書を提出しないで死亡した場合には、その死亡した者の相続人及び包括受遺者は、その死亡した者の相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に、その死亡した者に代わり申告書を提出しなければなりません。
 この場合には「納税義務等の承継に係る明細書(兼相続人の代表者指定届出書)」を申告書に添付します。

相続税の申告書の提出先

提出先

①被相続人の死亡の時における住所地が日本国内にある場合
 相続税の申告書の提出先は、被相続人の死亡の時における住所地の所轄税務署長となります。
 同一の被相続人から相続や遺贈によって財産を取得した者が2名以上いる場合は、同一の税務署に申告書を提出することとなることから、相続税の申告書を共同で提出することができます。
 また、各人別々に申告書を提出することも可能です。
 前述の納税義務等を承継した相続人が提出する相続税の申告書の提出先は、提出期限前に死亡した相続人の住所地の所轄税務署長ではなく、死亡した相続人が当初提出する予定であった被相続人の死亡時の住所地の所轄税務署長となります。
②被相続人の死亡の時における住所地が日本国外にある場合
 相続や遺贈によって財産を取得した者の住所地が日本国内にある場合は、財産を取得した者の住所地の所轄税務署長に、財産を取得した者の住所が日本国内にない場合は、その者が納税地を定めて申告した場合はその納税地、その申告がない場合には国税庁長官が納税地を指定して通知します。

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