Blog ブログ

Blog

HOME//ブログ//【2026年最新】相続税を減額できる「債務控除」とは?対象となる借入金・未払金・葬式費用の境界線を税理士が解説

ブログ

【2026年最新】相続税を減額できる「債務控除」とは?対象となる借入金・未払金・葬式費用の境界線を税理士が解説

相続税を計算する際、亡くなった方(被相続人)が遺した預貯金や不動産などの「プラスの財産」だけでなく、借入金や未払金などの「マイナスの財産」も一緒に引き継ぐことになります。このマイナスの財産や、お葬式にかかった費用をプラスの財産から差し引いて相続税の負担を軽くできる仕組みを「債務控除(さいむこうじょ)」といいます。


債務控除を漏れなく計上することは、相続税額をダイレクトに抑えるための基本であり、極めて重要な節税対策です。しかし、実務上は「差し引けると思っていたのに認められなかった債務」や「領収書がなくても控除できる葬式費用」など、税法上の細かいルールを正しく見極める必要があります。今回は、債務控除ができる人の条件や具体的な対象項目、

目次

1.債務控除ができる人の条件と「引き継ぐ債務」の範囲


相続税から債務を差し引くことができるのは、原則としてプラスの財産もマイナスの財産も包括的に引き継ぐ法律上の「相続人」および「包括受遺者(ほうかつじゅいしゃ)」に限られます。


相続を放棄した人や、欠格・排除によって相続権を失った人については、遺言などで財産を得たとしても原則として債務控除をすることはできません。ただし、例外として「相続放棄した人が被相続人の葬式費用を実際に負担した場合」には、その負担した葬式費用の額だけは財産の価格から控除することが認められています。



■ 住所地による控除できる債務の範囲(納税義務者の区分)


財産をもらった人の状況(国内にお住まいか、海外にお住まいか)によって、差し引ける債務の範囲が法律で切り分けられています。



  • 無制限納税義務者(日本国内に住所がある場合): 被相続人の債務で、亡くなった瞬間に現に存在していたもの(公租公課を含む)のすべて、および葬式費用の全額を広く控除できます。

  • 制限納税義務者(日本国内に住所がない場合): 控除できる範囲が限定され、日本の国内財産にかかる税金(公租公課)や、国内不動産に設定された抵当権付きの借入金、国内財産の維持・管理のために生じた債務などに限られます。


2.【項目一覧】債務控除「できるもの」と「できないもの」


亡くなった方に係るお金の未払いのうち、相続税から「引けるもの」と「引けないもの」の代表例は以下の通りです。税務調査で非常に厳しくチェックされるポイントですので、正確に区別しましょう。



■ 債務控除の対象に「できるもの」



  • 銀行や親族からの借入金: 亡くなった日時点で残っていたローンの残高など。

  • 未払いの医療費・入院費: 亡くなるまでにかかった病院代で、死亡後に遺族が精算したもの。

  • 未払いの税金(公租公課): 被相続人に係る所得税、消費税、住民税、固定資産税などのうち、亡くなった日時点でまだ納めていなかったもの。(※亡くなった年分の確定申告や固定資産税のように、死亡後に納税通知が届いたり確定したりするものも含みます)。

  • アパート等の預かり敷金・保証金: 被相続人が大家さんだった場合、将来店借人に返還しなければならない敷金は「返す義務のある借金」となるため、控除の対象になります。


※被相続人の過去の税金について、死亡後に相続人が修正申告をした場合、本税だけでなく「過少申告加算税」や死亡日までの「延延滞税」も控除できます。ただし、相続人自身のミスや遅れによるペナルティ分は対象外です。



■ 債務控除の対象に「できないもの」



  • 団体信用生命保険(団信)付きのローン: 死亡によって保険金で全額相殺され、遺族が支払う必要がなくなった住宅ローンなどは引けません。

  • お墓や仏壇の購入未払金: 墓地や仏具などはもともと相続税がかからない「非課税財産」であるため、それらの購入にかかる未払い金やローンをマイナスの財産として差し引くことは認められません。

  • 原則としての保証債務: 他人の借金の保証人になっていた場合の債務です。ただし、主たる債務者が完全に破産・弁済不能であり、被相続人が代わりに支払わなければならないことが確実で、かつ求償してもお金を取り戻せないような極めて例外的なケースを除き、原則として控除できません。

  • 相続手続きに係る諸費用: 遺言執行費用、財産管理費用、相続に関わる弁護士費用や税理士報酬などは、被相続人が遺した債務ではないため、債務控除の対象外となります。


3.どこまで引ける?「葬式費用」のOK・NG境界線


お葬式にかかった費用は、厳密には亡くなった時点の債務ではありませんが、相続に伴って確実に発生する必然的な支出であるため、税法上、例外的に「債務控除」の枠組みで遺産総額から差し引くことが認められています。ただし、お葬式関連の費用のうち、どこまでが認められるかの境界線は非常にシビアです。



【〇 控除の対象にできる葬式費用】



  • 通夜・本葬式・告別式そのものにかかった費用

  • 火葬費用、埋葬費用、遺体や遺骨の運搬(搬送)に要した費用

  • お寺へ支払った読経料、お布施、戒名料、御車代など

  • お通夜や葬儀の際に生じた飲食費、参列者への会葬御礼(お清め塩や簡単な粗品)の費用

  • 事故死などで遺体が見つからず、死体の捜索や収容に要した費用


※お布施や運転手への心付けなど、領収書が出ない費用であっても「支払った日付・相手先・メモ書き」を詳細に残しておけば、実務上しっかりと控除することが可能です。



【× 控除の対象にできない費用】



  • 香典返しの費用: いただいた香典はもらった遺族の利益(非課税)であり、それに対するお返しは遺族の負担とみなされるため引けません。

  • 墓石・墓地の購入費や借入料: 前述の通り、非課税財産に関わるため対象外です。

  • 法会(法要)に要する費用: 初七日や四十九日、一周忌などの法要にかかる費用は、葬儀そのものとは別物(後日行われる供養の儀式)であるため差し引けません。

  • 親族の交通費・宿泊費: 遠方から葬儀に参列するために親族が支払った移動費やホテル代、また親族が着用した喪服のレンタル料などは控除できません。

  • 解剖費用など、医学上や裁判上の特別な処置に要した費用。


まとめ:債務控除の漏れはもったいない!領収書やメモの保管を


債務控除は、小規模宅地等の特例のような難しい適用要件を満たさなくても、実態として支払った未払金や葬式費用があれば「誰でも確実に相続税を減額できる」大変優れた仕組みです。


しかし、亡くなった後に届く督促状や医療費の領収書を紛失してしまったり、お布施のメモを残し忘れたりすると、本来引けたはずの数十万円〜数百万円の控除枠をドブに捨ててしまうことになります。また、所得税の「準確定申告」で発生した納税額とも密接に連動しているため、自己判断せず、相続が発生したらすぐにすべての領収書を保管して専門家に見てもらうのが一番安全です。






所沢での債務控除・葬式費用の集計・相続税申告のご相談は「税理士法人 阿部会計」へ


「親が遺した未払いの医療費やクレジットカードの引き落とし、どこまで相続税から差し引ける?」「領収書のないお布施や車代、お葬式の飲食代を漏れなく集計してしっかり節税したい」といった疑問やご不安は、当事務所にお任せください。


所沢密着40年以上の実績を持つ当事務所では、相続税専門の女性税理士が、お客様が手元に集められた大量の領収書やレシート、通帳の履歴を一つひとつ丁寧に精査。税務署の判断基準に則って「引ける債務」を極限まで洗い出し、所得税の準確定申告の納税額とも正確に連動させながら、最も手元に多くの財産を残せる正確な相続税申告をフルサポートいたします。まずは当事務所の初回無料相談にて、安心してお話をお聞かせください。



債務控除・確実な相続税節税の初回無料相談はこちら


⇒ お電話でのご相談:04-2925-2181(平日 9:00〜17:00)


SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧